上宮神社・國樔神社

吉野郡吉野町入野(しおの)768 its-mo


鳥居、社域


交通案内
近鉄吉野線大和上市からバス 窪垣内下車 北へ2km、トンネルをくぐると右手山中


祭神
 石穗押別命


由緒
 創祀・由緒は不明。
 入野集落には國樔神社が津風呂湖東端の勝光寺の付近に鎮座していた。この下宮の神社に対して当社は上の宮と呼ばれていた。なお下宮の国樔神社は当社へ合祀されている。上宮も下宮も創祀・由緒は不明。
 上宮も下宮も国樔神社であり同じ神を祀るようであるが、下宮の神は女神でありえらい神様だと見なされていたと云う。(吉野町史)
 国樔の神を女神とするのは、水神であると云うことだろうか。


社殿(春日造素木一間社檜皮葺)

お姿
 窪垣内から北へ峠を登る。途中で紙すきの小屋があり、人々のにぎやかな声が聞こえていた。 トンネルは歩道がなく、トラックなどが時々スピードをあげて横をかすめていく。対向車とすれちがう場所にいると車が壁によってくるのでヒヤヒタもの。 こういう場合トンネルの中央を歩き、遠くからでも人間がいると云うことを運転手に判らせてから横によるのがよかろうと思い、そういうふうに歩いた。
 トンネルを抜けて暫くあるくと右側の山中に建物が見える。倉庫がズレて、はみ出している。
 この時には下宮の国栖神社が合祀されていることを知らなかった。これは後で郵便配達人に聞き、彼が地元の人に聞いて、追いかけてきて教えてくれた。
 本殿の写真をとっている最中に、建物の中からかゴトゴトと音がした。だれかが閉じこめられているような感じに聞こえたが、その後音はやんだ。後から思うと、こわい女神さんがここにいるぞと教えてくれていたのかも、などと思った。
 杉の大木があり、根元に稲荷神の祠がおいてあった。


お祭り
 9月30日 例祭

上宮神社  平成祭礼データから
 入野峠の北方に鎮座する旧村社で、国栖人の祖神石穂押分命を祀る。石穂押分命は『記』『紀』神武天皇の条に出る神武天皇が吉野川流域に入られた節大石を押し分けて奉迎した国栖人の祖で、国栖地方にこの神を祀る社が数社ある。本殿は春日造素木の一間社。社頭に文政十三年(1830)のおかげ灯籠の外、紀元二千六百二年五月高井敏雄・森本金作寄進の石灯籠がある。

参考書 『平成祭礼データCD』、『吉野町史』
大和の神々
神奈備にようこそ

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