葛城二十八品 第九品



和泉葛城山 mapfan

 修験者の道は第八品の犬鳴山南の燈明ヶ丘からのルートのようだが、今回は牛瀧山大威徳寺の第十一品からの登拝とした。比較的急な登りが延々と続くきついルート。登り道の右側に地蔵さんが数多く祀られていた。標高857米。

 和泉葛城山上はドライブ道が複数ついており、親子子供連れが遊んでいた。それでも経塚の付近は静かであった。

 八大龍王の篇額のかかる鳥居の向こうに玉垣に囲まれた石祠がある。これが経塚。横に「龍王神社」の石碑が建ち、鳥居の横には「法華経授学無学人記念品第九経塚」の白いポールが立つ。雨乞いの神である龍王の石祠が経塚であるのは珍しい。

   八大龍王神社

第九品経塚



葛城神社

 八大龍王社は紀州側、背中合わせが泉州になり、葛城神社が鎮座、同じように、入母屋形の石祠の中にご神体が祀られているのであろう。石の宝殿の別名を持つ。

 山頂の由緒書き 葛城山は、奈良時代に役小角(役行者)が開いたとされる葛城修験道場として、信仰を集めてきた。伝説によれば、享保年間(1716〜36)、岸和田藩主岡部氏が狩りに来山した時に、白鹿を射殺すると、たちまち雷が鳴り豪雨となった。そこで、藩主は巨石で社殿を造り、葛城一元主命、八大龍王をまつって山を鎮めたと言われる。以来、社は五ヶ荘(塔原、相川、河合、蕎原、木積)の郷社とされ、特に雨の神として信仰された。7月18日、8月25日、9月22日には、祭礼が行われている。以上。

葛城神社
 

石の宝殿


紀伊続風土記 名手荘葛谷村

 金剛童子石秀倉
 葛城の山峰、泉州の界にあり、山伏の行所なり。泉州牛瀧並に大坂辺に行く者これを道路とす


参考資料 葛城の峰と修験の道

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