稲爪神社
兵庫県明石市大蔵本町6-10 its-mo

鳥居

交通

山陽電鉄人丸前駅 東400m



祭神

大山祇大神、面足大神、惶根大神
摂社
稲爪浜恵比須神社


神門


由緒

 延喜式神名帳の播磨国明石郡の伊和都比賣神社の論社の一。
 当社の鎮座地は元は式内社伊和都比賣神社が鎮座していたと言う。そこへ稲爪神社が遷座して来たので、地主神として稲爪神社本殿の左に並べて鎮座したとあるが、現在では伊和都比賣神社の祠は見当たらない。

 稲爪神社の創祀年代は不詳であるが、推古天皇の御代、異賊8000人が鉄人に率いられて来襲した時、伊予守越智益躬が同国三島の大山祇神の嘉瑞を得て、鉄人の足裏の眼に矢を刺し通して鉄人を退治して戦勝したので、報塞のため、大蔵谷に祀ったのにはじまるという。


拝殿

 古くは稲妻大明神と言ったと言う。また稲爪は伊和都比売と音が類似している。

 この明石には異国からの来襲譚が残っている。
 『予章記』推古天皇の時、異国軍が太宰府から播磨国明石浦に来た。
 『八幡愚童記』敏達天皇の時、新羅軍が来襲して明石浦までを焼いた。
 『大井系図』用明天皇のとき、異国の賊船数万艘が明石の泊に来襲した。
 真偽はともかく、明石は畿内の王権にとっての外敵防衛の拠点であったと言うこと。


本殿



お姿 

 古代の官道山陽道であった西国街道の北側に鎮座、またこの神社の北西に休天神社が鎮座。
 天正六年(1578)三木合戦の際、織田信長勢の高山右近の兵火によって社殿は焼失している。
 昭和五十二年、怪火によって焼失した。



お祭り 

  10月 8日 例祭

 

平成祭礼データ

 推古天皇の御代、三韓我国を傾けんとして鉄人を大将として八千余人来攻したる際、伊予国小千益躬、之を迎え討てとの勅命を受け、氏神愛媛県大三島大山祇神社に祈願し、播州明石にて迎え討つ、此の時大山祇大神の瑞験によりて一天俄にかきくもり、稲妻稲光の中に鉄人を平げることが出来た、依って大山祇大神の現われ給うた地に一社を建て、稲妻大明神と崇め奉り、後世稲爪神社となった。
 右神社創立の縁起の如く一願成就の神社である。

  以上

平成祭礼データCD、式内社調査報告二十二巻

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