熊野神社
壱岐市勝本町立石南触583番地1　ゼンリン

鳥居

交通案内
郷ノ浦からタクシー

祭神
伊弉册尊、素盞嗚尊、事解男命、速玉男命
　配祀　正哉吾勝勝速日天忍穗耳尊、天照大神、國常立尊、天津彦彦火瓊瓊杵尊、彦火火出見尊、軻遇突智命、埴山姫命、罔象女命、稚産靈命
　合祀　大山祇命

社殿

由緒
　『勝本町郷土史（鯨伏編）』昭和三十一年から。
　『壱岐国続風土記』に伝えるところによると、「往昔、本宮、和泉守橘貞兼依誓願紀州熊野の神を迎え奉りて勧請す。亦、后以降、当地の産土神として齋を奉る。」とある。

　境内説明板から抽出
　一、 壱岐風土記ニ言ウ、当社ハ紀伊熊野大神ト同体ナリ、往昔本宮和泉守橘貞兼熊野ヨリ迎ヘ奉リ勧請セリ 立石村ノ産土神ナリ
　一、 昔熊野大神、足海ニ着給ヒシヲ、本宮和泉守橘貞兼迎ヘテ斎キ奉ル、刈田院新田ノ東ニ腰掛ケ給フ石アリ 呼ンデ権現石ト言エリ
　一、 神社考ニ言ウ、立石村ノ海辺ニ温泉アリ昔ノ代ニハ地名ヲ「アタミ」ト言エリ、今ハ湯ノ本ト言ウ、温泉ニ近イ熊野権現ヲ湯屋権現トモ言エリ
　一、 橘貞兼高麗征伐ノ勅命ヲ承リシガ熊野大神ンイ祈リテ帰朝ノ後、熊野ヨリ迎ヘ奉ル
　一、 聖武天皇七年（１２６０年前）遣唐使多治氏廣成官命ニヨリ御鎮座ナシ奉ルトモ言エリ
　一、 左右矢大臣ノ銘ニ文明九年（１４７７年）願主同作者橘頼兼トアリ、頼兼ハ貞兼、忠兼、正兼等ノ裔ニシテ当社ノ社務ニ関係セシカ
沿革
　延宝四年（１６７６年）国主ノ命ヲ奉ジテ壱岐国式内社ノ査定ヲナセル橘三喜ハ熊野神社、神主、立石刑部橘廣貞ノ次男ニシテ平戸ニ住シ神道国学者トシテ有名ナリ、境内ニ立花社アリ、橘廣貞ノ近親六柱ノ霊璽ヲ祀ル
　一、 後光明天皇正保四年（３５０年前）御殿造営、願主、松浦肥前守源朝臣鎮信、神主、立石刑部橘廣貞
　一、 寛文二年（１６６２年）御宝殿造営、松浦肥前守源朝臣鎮信、社司、堤主馬（刑部卿ノ弟）
　一、 元禄二年（１６８９）大鳥居建設、祠官、神坂（堤）主水
　一、 天保十五年（１８４４年）鳥居献納、長谷川栄左ヱ門
　一、 当社ニ霊剱（銅鉾）一口アリ彌生時代又ハソレ以前ノ遺品ナリ外箱ノ銘ニ言ウ寛文十一年（１６７１年）松浦肥前守源朝臣鎮信
　一、 蛇神、コレハ蛇ノ剱ニカラメル石像アリ昔王子五郎家ニ鶏ヲ飼ウ時ニ蛇来リテ之ヲ呑ム家人木ノ卵ヲツクリ之ヲアザムキシニ蛇木ノ卵ヲ呑ンデ苦シミタオル之ヨリ祟リアリ、故ニ蛇神ヲマツル後祟リ止ムト
　一、 又、神鏡一面アリ徑五寸、コレヲ御神体ト伝フル旨社記ノ一飾ニ記セリ

　式内阿多彌神社の有力な論社である。

本殿

お姿
　周辺の木々は照葉樹林が多く、まるで南紀の植生を見るようであった。本殿は南面。石の祠が多い。

石の祠

お祭り
　　１０月　２９日　　例大祭