伊射奈岐神社
大阪府吹田市佐井寺2丁目

鳥居

交通

阪急千里線千里山 北東1.2km mapfan

祭神
伊射奈岐命
配祀 八幡大神、素盞嗚大神

摂社
大将軍社「天水分之神」、稲荷社「豊受姫神」

拝殿正面


由緒

 延喜式神名帳では伊射奈岐神社二座とあり、山田東と共に論社の一社である。 二座とあるので、山田東が神社名と祭神名が違うのが疑問である。延喜式神名帳にそっての改名かと思われる。
千里丘陵地帯は北部の山も低く、水源とするには心許ない。溜め池があちらこちらに点在している。 この神社の鎮座地は佐井と言う。大和大神神社の狭井神社はまさに水の湧くところであり、佐井は「井」の美称と『式内社調査報告五』に記されている。 摂社に大将軍社「天水分之神」が鎮座しているが、神社名と祭神名がしっくりしないが、天水分之神が祭られていたとすれば、この神社の始源ではあるまいか。

 『神社明細帳』によると、雄略天皇二十二年、豊受大神が丹波国与謝郡真名井の原から豊受大神を伊勢国山田原へ遷座の際、 倭姫命の教えにより摂津国三島郷山田の原へ斎祭る伊射奈岐神社二座の一とされる。

【参考】延喜式神名帳に記載の伊弉諾神、伊弉冉神を祭る神社。
大和国添下郡 伊弉諾神社
大和国葛下郡 伊射奈岐神社
大和国城上郡 伊射奈岐神社
近江国犬上郡 多何神社2 二座
若狭国大飯郡 伊射奈伎神社
淡路国津名郡 淡路伊佐奈伎神社
和泉国和泉郡 淡路神社
播磨国揖保郡 阿波遲神社

 摂津周辺を中心にして分布しているようである。
特に二つの「淡」、淡路と淡海(琵琶湖)は点対称と言えるほど形が似ているのであり、その対照軸がまさにここ摂津である。 ここに伊射奈岐神社二座が鎮座しているのは面白いことである。
試論:淡路島の古代をご参考にして下さい。

本殿


由緒 平成祭礼データから

  二十一代雄略天皇二十二年(四七八)九月、豊受大神(伊勢外宮)を丹波国与謝郡真 奈井の原より伊勢国渡会郡山田の原に御遷座の翌年(四七九)九月、天照大御神の御 神託を受けた伊勢斎宮皇女倭姫の御教により、この佐井が原に伊射奈岐、伊射奈美両 大神をお祭りしたのが、本神社の始まりとされている。
 清和天皇貞観元年(八五九)正月二十七日、「伊射奈岐神従五位上を授かった」と日 本三代実録に記されている。
 貞観から延喜年間に伊射奈美大神を東北の地(山田伊射奈岐神社)に御遷座、これを 姫宮と称し、本社を奥宮と称した。
以上


お姿


小高い丘の上に鎮座、この岡から土師器をやいた釜跡の一部が出土している。 コンクリート製の春日造である。

窯跡の説明



お祭り
 5月  5日 春季例大祭
 8月  7日 水神祭
10月 10日 例大祭

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