高天岸野神社
奈良県五條市北山町1289


木造四脚鳥居と石段



交通案内
JR和歌山線五條駅からバス田園一丁目から登り口まで40分、山道を40分。 奥深い山中であり、一本調子の登りで約30分。途中にいくつかの田畑がある。更に奥へ登って行くが、昔は集落があり、寺院もあったようだ。  登り口付近の地図

祭神
高天岸野神 (市杵島姫命または五十猛命かも)

由緒
 式内社。付近にそれらしい神社のないことでほぼ間違いのないところ。
 高天山とは旧葛城山(金剛山も元は葛城山)の古称で、高天はその東斜面の高地をさしている。
 地元では弁天さんと称して、岸野弁財天との注釈も古書もある。

 このように祭神については江戸時代初期には市杵島姫命とされていたが、もとより創建年代、沿革については不明。また岸の山草谷寺(高野山真言宗)の奥の宮ともされていた。
 高野山、紀の国、岸野を紀氏之と理解すれば、紀氏に縁の神社の可能性も考えられる。また宇智郡には式内舎の高天山佐太雄神社の名が見え、佐太雄神を素盞嗚尊と見ている所と、鎮座地が山の中であることから紀の国の植樹の神であり、素盞嗚尊の御子神の五十猛命を祭神としていたとも考えられる。 五十猛命には齋神の神格もあるようで、厳島神の市杵島姫命とどっかで混同したのかも知れない。

本殿 一間社春日造



お姿
 標高800mの高所の山腹の断崖上に鎮座、神紋は「下り藤」。背後の崖には大きい岩が頭を出している。山はそそり立っている。本殿鎮座の広場は古代の磐座祭祀場のように感じる。 全体がこんもりとした鎮守の森と言える。本殿は昭和26年に復興の神明造の荘重な雰囲気を出す。


磐座




お祭
例祭 12月第一日曜日(弁天さん)
 
参考文献 式内者調査報告2

五十猛命ホームページ
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