風市森神社

紀の川市嶋368 its-mo

交通案内
和歌山線紀伊長田駅 東へ10分

祭神
級長戸邊尊、天忍穂耳命、丹生都比賣命
摂社 祇園神社 ほか

由緒
 拝殿には風一火森明神と架かっている。
 秀吉の根来攻めの際、社殿、宝物、古文書は焼失し、創祀などの由緒は不詳である。
 級長戸邊尊はこの地に鎮まる神であり、風の神である。伊勢の風の宮よりの勧請である。
 天忍穂耳命、丹生都比賣命はそれぞれ、近くに鎮座していたものを延暦年中に当社へ遷したとのことである。

お姿
 本殿は流造の堂板葺き。楠木などの古木が多く、椿なども密集した杜は深い。

本殿



お祭り
例大祭 10月17日

紀伊国名所図会から

紀伊續風土記 巻之三十二 那賀郡 長田荘 島村から
○風森大明神社  境内周三町  禁殺生
祀神三座  若一王子社 科長戸邊社 丹生明神社

  拝 殿 末 社 稲荷大明神社 村の艮にあり 相伝ふ 此神社中央に祀る所の科長戸邊ノ命は古より此地に鎮まり坐すを以てこれを本社とす 或いは天ノ手力雄ノ命を祀る若一王子は此より南三町許木塚といふ所に在し丹生明神は北長田村に在しゝを延暦年中此地に移すといふ 今合わせて三社長田荘中産土神とす 粉河寺正暦二年太政官符に風ノ杜と見ゑたる即是なり 大納言公任郷等の歌あり 境内古松一株あり

家集 粉河寺に詣てつきて風の杜にて 大納言公任
い□□えも花の□□り□□□なれと い□□ちるらん吹風の森

夫木抄廿一   春の歌の中に  鷹司院按察
うらみしな 風の森なる櫻花さこそ□□なる色□咲とも

又三国伝記といふ冊子に左太夫長者といふ者の歌あり
 □やたつ 此河浪も 記しあ□や
        松は□□ふる風市社森
左太夫か事は粉河寺縁起に詳なり

  神  主   林   氏
林氏今角十郎といふ 旧長田中村の荒田といふ所に住て今中村に住する林三右衛門と同家なり 此家佚 妓王の謡曲にある林氏なり 此家は豪富にて寛永十九年随心院ノ宮高野より根来に御詣の時家に逗留し給ふ 其時の賞に神号を書せし親筆を賜りて家に蔵む 又豊臣太閤より根来總分中へ賜ふ所の文書を蔵む こは其時も郷の豪家にて根来に一味して兵威を振ひしなるへし 今林氏兩家とも衰へたり

 別  当  神 宮 寺
宮の側にあり 真言宗古義長田観音寺末境内に薬師堂あり



古代史街道 紀ノ国編
丹生都姫伝承

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