熊野古道紀伊路、和歌山県の王子社
沓掛王子と原谷皇太神社
日高郡日高町原谷字披喜８４５、字新出９０２（王子谷）　ゼンリン



　原谷字新出の王子谷が比定地である。
　以前は字被喜の場所が比定されていた。これは被喜に弁財天がある事、鍵掛王子の境内に弁財天があるとの『続風土記』の記述からの推定であった。しかし進路があわない。
　一方、王子谷では祀りも行われていたので、現在は王子谷を取っている。
　王子谷から弁財天へ移ったと思われる。
　原谷の皇太神社に弁財天ごと合祀されている。次の原谷の馬留王子も合祀されている。


王子谷沓掛王子跡




沓掛王子の弁財天





紀伊續風土記　巻之六十三　日高郡　高家荘　原谷村からから

○里神社　　境内周三町半
　本社三社　　太神宮・妙見社・虎御前社　　　各方三尺五寸　　　　　　　長床
尾崎原にあり　一村の氏神なり　永禄元亀等の棟札あり

○馬留王子社　　　　境内周六十間　中村にあり

○鍵掛王子社　　　　方四尺五寸　　　境内周四町
山口にあり　境内に弁財天社長床あり　弁財天社に慶長十五年（）の棟札あり　御幸記に超シゝノセノ山参沓掛王子とあるは是社のことなるへし

小祠四社
　　今熊野社　社地周二町半　下組にあり　　　　信田社　社地九十間山口組にあり　信田は地の名にて祀る　神は稲荷といふ
　　氏神社　社地周六間中村にあり　大神宮なりといふ
　　雨師社　社地周五町中組にあり　往還より八町東の山にあり　社地に水穴風穴といふ穴二つあり
　　


　


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前の王子社、馬留王子（河瀬）
次の王子社、馬留王子（原谷）

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