熊野古道、大阪府の王子社
地蔵堂王子

阪南市山中渓 ゼンリン


 阪和線の踏切を越えて小栗街道は山中渓に続く。左手の高台には緑が丘の住宅が開け、右手には阪和自動車道が走る。 滑石田と言うバス停を過ぎて山中川を渡る橋がある。右手に神戸屋パンの看板をだしている神原商店が見えてくる。 この商店の向かいに鋭角に左に曲がる道がある。角は大西宅である。この鋭角の道を100m程行くと左側に月極駐車場と公園がある。この駐車場の入り口に地蔵堂王子跡と月極駐車場の立て板が立っている。

 社地についての記録は、琵琶ヶ崖の南にあったと言う記録があるが、早く廃れて地福寺境内の子安地蔵として信仰されたと言う。琵琶ヶ崖とは琵琶法師がこの辺りに来た時、一陣の突風に杖を取られ、山中川に落下死をした。谷底を流れる水の音が琵琶を奏でるように聞こえたので「琵琶ヶ崖」と呼ばれたそうだ。南山トンネルの南側になるのだろう。

 後鳥羽熊野御幸記には「八日天晴拂暁出道参信達一ノ瀬王子又於坂中祓参地蔵堂王子次参ウマ目王子次参中山王子」とある。一ノ瀬王子の次は地蔵堂王子とあり、この時には長岡王子はない。

 鳥取神社へ合祀されたとも伝わる。またこの王子は山中渓駅近くの紀州街道として保存されている石畳の道沿いにある地福寺に本尊の地蔵菩薩を遷し子安地蔵となったと説かれてもいる。。


山中渓と地蔵堂王子へ曲がる


地蔵堂王子跡


地福寺(子安地蔵尊)


山中渓の地図



前の王子社 長岡王子

次の王子社、馬目王子


熊野古道 紀伊路 大阪府の王子社
熊野古道、九十九王子社
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