浜川御嶽(浜井御嶽)
沖縄県南城市百名 地図

浜川御嶽


交通
受水走水の北側の森の中


祭神
ヤマハラヅカサ潮バナツカサ


由緒
 説明板がある。
「昔、アマミキヨ(島始の神)がギライカナイ(海の彼方の理想国)からヤハヅカサ(前方50mの海中にある。ギライカナイへの遙拝所となっている。)に上陸し浜川御嶽にしばらく仮住まいした後、今のミントングクスに、安住の地を開いたと言う。
 この地は霊域として東御廻いの拝所である。
   玉城村教育委員会

 この近辺から水が湧きだしていた。浜川とは海辺の湧き水のことで、その泉がハマガー(浜川)である。シマんちゅのお話によると、「ガーはただの川ではなく、水が湧いている場所のイメージがあった」とのことで、『沖縄古語大辞典』によると「かは」には「皮」の他に「川、井泉、井戸」の意味があると、大三元さんは述べておられる。水が湧きだしていたのは、受水走水との説もあるようだ。
 この御嶽の岩山は、もとは洞窟状になっていて、人間が生活できるような場所であったと言う。
 この辺りをヤブサツの浦原といい、『琉球国由来記』のヤブサツノ嶽はこの御嶽のことであると言う。 また、ヤブサツノ御嶽の拝殿の役割をなしているともされる。藪薩御嶽はここの後方300mの高さ70mの丘陵上にある。個人のお家の中にあると言われる。

浜川御嶽


 

たたずまい
 受水走水から北へ行くと舗装道路が途絶え、森が残り、土の道がある。この御嶽の付近も舗装道路にしていく計画だったようだが、かろうじて止まっている。だから一歩足を踏み入れると聖地の雰囲気が圧倒的に迫ってくる。 そこにこの御嶽は鎮座している。水がどこからか流れてくるようである。


参考 。『日本の神々13』『沖縄民俗文化論』湧上元雄著、『沖縄拝所巡り』比嘉朝進著
参考HP 「国懸」と「日前」の語義・2

2007.12.23


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